朧げな記憶の断⽚

デジタルカメラに残されていた5枚の写真は、園内の桜の⽊を写したものだとわかった。
私は、初めてなのにどこか懐かしいような不思議な感覚で庭園に⾜を踏み⼊れた。
確かな⼟の匂いと微かな花の⾹りに包まれると朧げながら次のようなことが思い浮かんできた。
  • 私は⼦どもの頃、⽥舎に住んでいた。
  • 私にはその昔、4⼈の幼なじみがいた。
  • 私たち5⼈は、通りに並んだ5軒の家に隣り合って暮らしていた。
  • 私たちはお互いの家をまるで⾃分の家のように⾏き交い遊んでいた。
しかし、昔の光景が断⽚的に浮かんでは消え、浮かんでは消えてしまうために、記憶は絡まり、だんだんとそれが⾃分のことなのか、それとも幼なじみのことなのか、よくわからなくなってきた。
混乱した頭を落ち着かせるためにも、とにかく、写真の桜の⽊の場所へ実際に⾏ってみるほかない。
何故かはわからないが、桜を⾒れば何か思い出すような気がする。
カメラに残されていた桜の写真5枚のうち3枚が釧路⼋重という桜だった。
まずはこの桜から探してみよう。
きっと何か⼿がかりがあるに違いない。
写真「イ」 釧路八重(1)
写真「ロ」 釧路八重(2)
写真「ハ」 釧路八重(3)

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【ヒント】

写真の桜は、園内のどこかにあるよ。桜の木だけでなく背景に写っているものもよく見てね。
その桜の木に設置されているQRコードを読み取り物語の続きを読むことで記憶の断片を手に入れられます。
集めた断片を表や図にまとめ正しく繋ぎ合せていくと失った記憶を取り戻せるはず。