桜は想いだす
桜が纏う儚さと奥ゆかしさは
いのちの愛おしさを詠う物語を連れてくる
桜を見ると想いだす
故郷 遠い約束 もう会えないあの人のこと
出逢い 別れ 涙 微笑 賑やかさ 痛ましさ
桜も そんなことを想いだしているかもしれない
ふくらむ蕾から満開をへて葉桜まで
桜が編んだ 物語がはじまる―――